自律神経失調症、実は正式な病名としては認められておらず、明確な診断基準もないのが現状です。
その症状も幅広く、個人差もあります。
そのため、病院では患者が訴えている症状から診察を行い、関連がありそうな疾患について検査していくのが一般的です。
特別な検査はあまり行われていませんが、今回はよく実施されている検査、そして投与される薬についてお伝えします。
検査について
ヘッドアップ・ティルト検査
失神、立ちくらみなどの症状のある方が対象で、血圧の調節機能をみる検査
心拍変動検査
心拍を調節する副交感神経と交感神経を評価する検査
交換性神経性発汗反応検査
精神性発汗を評価する検査
などがあります。
薬について
また、自律神経失調症に効く薬としてよく病院で投薬されるのは
自律神経失調製剤
自律神経の中枢に直接作用して、安定をはかる薬
精神安定剤
自律神経の緊張を緩和させ、不安や緊張を和らげる薬
ビタミン剤
自律神経のバランスを整えるビタミン剤
ホルモン剤
ホルモンバランスが崩れた女性に、女性ホルモンを補充することで症状を抑えます
黄連(おうれん)
不安を抑え、胸のつかえや下痢などに効果がある
抑肝散(よくかんさん)
イライラ、神経の高ぶり、不眠症などを抑えます
抗うつ剤
睡眠導入剤
自律神経失調症の代表的な薬
中でも代表的な薬は以下です。
グランダキシン
自律神経調整薬で、頭痛、めまい、不安、意欲低下などの症状を改善します。
副作用は出にくいと言われていますが、眠気やふらつき、食欲不振などの症状が出ることがあります。また、依存性があり、離脱症状があらわれることもあります。
ハイゼット
70年代から販売されている薬で、コレステロールの吸収を抑える他に、自律神経を安定させる働きがあると言われています。更年期障害によって起こるイライラやめまい、頭痛なども改善します。
その他、抗不安剤、各種漢方薬もあります。
自律神経失調症は、主にストレスが原因となって様々な症状があらわれるもの。
検査をしても、異常が見られなかった。
薬を飲んでも症状が改善されなかった。
そんな風に感じる方は、他の病気と症状が重なる部分もあるので、まずは体の病気がないか調べてください。
それでも改善が見られない場合や不安がぬぐえない際は、お気軽に「まこと治療院」までご相談ください。